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チェーン・スポーキング

カルチャーずるずるモノローグ

2016/2 ポートランド備忘録

本来であればニューヨークに行くはずだったが、テロ予告のせいでやむなく断念。

代わりに前からずっと気になっていた西海岸・ポートランドを訪れることとなった。

また訪れたいと心から思える街だったので、次に来るときのために、またこれから渡航する人のために、特に面白かった場所を書き残しておく。

 

ポートランドのグルメ

 ご飯をひたすら食べるために行ったようなものかもしれない(少なくとも親からはそう思われていた)。
ボリュームのある皿を食べ続けたのでちょっとは太ったかと思いきや、むしろ痩せたのが驚き。菜食が多かったせいか、それとも食べ物を探して歩きまわったせいか。
本当は訪れた全てのレストランを挙げたいところではあるが、ここでは特に感動したところだけに留めておく。

 

  • LUCE

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美味しすぎて二回も訪れたイタリアン。 パスタの喉越し(?)が異様なまでに良く、もはや飲み物の域。つるんつるんのぷるんぷるんである。 どれだけ朝と昼のご飯が重くても一瞬で平らげてしまう。

ハーフサイズが選べるのもありがたい。

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↑1日目のウサギ肉のパッパルデッレ

臭みのない肉がごろごろ入ってる。

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↑2日目の牛肉・豚肉のタリアテッレ。

とにかく麺が薄い。平たい。ひき肉が歯ごたえあってジューシー。

 

ここの店の特徴は、チーズを嫌というほどふりかけてくれること。デフォで写真の通りだが、さらに追加でチーズを頼んでるおばちゃんもいる。「ポートランダーヤベェな」と。

日本でこの味を食べるにはどこに行けば良いのやら。LUCEのためだけにポートランドに行っても良いくらいである。店員さんもめちゃくちゃ優しかった。

なお、デザートにはあっさりした味のパンナコッタがおすすめ。

 

  • Sweedeedee

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ミシシッピアベニューをずっと北に進んで行くと突如現れる、まさに「朝ごはんがネ申」なレストラン。 お金を払ってグラノーラを食べることに抵抗があったものの(だって誰でも安く美味しく作れんじゃん)、雑誌やブログでやけに騒がれているためオーダーすることに。結果、大満足。全ての素材が優秀で、味のバランスも良い。

二回目はランチで訪れスープをオーダーしたが、やはり美味。サラダがシャキシャキしていて生き返る気分だった。ポートランドの野菜の味は濃い!

 

  • Little Bird

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ステイ先のおばちゃんが幸いなことに「食オタ」だった。

そんな彼女が勧めてくれたのがLittle Birdというお店だ。

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↑アサリのトマト煮込み。

お皿にドカッと盛られているアサリは肉厚でしっかりした味。ソースも濃厚なのでパンが進む。無言の戦いとなった。

なお、カウンターに座っているといろんな人が話しかけてくれるから楽しい。人類学研究のお兄さんや、ノブヒル(セレブなエリア)に住むご夫婦などなど。各々にオススメのスポットを教えて貰えた。お兄さんが食べていたハンバーガーもめちゃくちゃ美味しそうだった。

 

  • Petit patisserie

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アルバータストリートのど真ん中に位置する巨大なパン屋。 ふと前を通りかかったついでに夜食用のフルーツタルトを買ったところ、さっぱりしていてかなり身体に効いた。味を信用してそのまま別日の朝に再訪する。

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↑焼きリゾットのプレートをオーダー。

焼き目がザクザクしていて美味。付けあわせのかぼちゃとじゃがいもは甘みがあった。何よりもセットのクロワッサンが絶品。ボリュームがあるので朝兼昼のつもりで行くとよい。 ちなみに休日の朝は多くの人でごった返すので要注意。

空港にも店舗があったのは若干衝撃だった。ポートランド内で3店舗もあるらしい。

 

  • Porque no?

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店の雰囲気が最高に可愛いメキシコ料理屋。 店員のお姉ちゃんも最高に可愛かった。「何がオススメ?」という質問にも親切に答えてくれた。

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↑エビのタコスと豚ひき肉のタコス。

タコスはそこまで大きくないが、女一人なら2つで十分だった。 刻んだパクチーが中に入っていて、勢いよく食べないと悲惨な事故が起きる。 カウンター横にソースバーがあり、自由に味を試せる。 スパイシーな味の変化を楽しめるが、デスソースらしきものも紛れているので要注意(当たった。つらかった)。

  

  • Salt&Straw

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ポルケーノ(のソース)でやられた舌を治すために来訪した、アルバータストリートのジェラート屋。ノブヒルにも支店がある。 何種類もあるフレーバーをその場でテイスティングし、気に入った味をオーダーする。ラベンダー味とオリーブオイル味をチョイス。 口の中に入れた時の香りが最高。最初に甘みがガツンとくるが、後味はすっきりしている。 日本に来てくれればいいのに。まじで。

 

ポートランドのコーヒーと紅茶 

 サードウェーブコーヒー発祥の地である。ドープでヒップな街だ。
コーヒーはもちろん美味しいけれど、すれに加えて内装の素敵なお店が多い。

 

  • coava coffee

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ポートランドを訪れた人が皆「ここ、最高」と言うコーヒーショップ。 工場をリノベした店内はびっくりするほど広い。ライブとかできそう。 刺激がほとんど無くて、優しい味である。ガツンとしたものは無く、もはやスイーツの域。個人的に一番好きな味である。

 

  • Case study coffee

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こちらも空間が素敵なお店。ラテが濃密でもこもこだった。豆が、というよりも淹れ方が上手いなと。ちなみにアルバータストリート沿いのお店の斜め向かいには「バリスタ」もある。西と東の両方にお店がある。

  

  • Heart coffee

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コアバのライバル的な存在?

マイルドな方ではあるものの、コアバに比べると強めの味。

パッケージのデザインが可愛い。デザインは一番洗練されていると思う。ステッカーが可愛いらしいけど、見つからなかった…。天井が高くすっきりした店内が落ち着く。なお、豆がスーパーでは手に入らない。時々セレクトショップで取り扱っている場合もあるけど、それだったらちゃんと店舗で買った方が良い。なんかね。

 

  • Steven Smith’s Tea

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ステイ先のおばちゃんに教えてもらった、ポートランドでポピュラーな紅茶。

ティーバッグで淹れても香りが強く、時間が経っても渋みが無いのが特徴。

近所の適当なスーパーでも購入できるが、パールディストリクト北のちょっと辺鄙なところにファクトリー兼販売所がある。行ってみたところ、とても丁寧にお茶を淹れてくれた。幸せ極まりない。奥で製造しているところも見える。

日本では一部の地域で取り扱いがあるらしいが、なぜか僻地にしか置いていない。悔しい。

 

※おまけ

コーヒー・紅茶・チョコのおみやげを揃えたいならZUPANというスーパーへ行くのがおすすめ。 コアバやスタンプタウンなどのコーヒー豆だけではなく、Smithの紅茶なども売っている。あとはデリが充実しているため、ちょっと疲れているときに重宝。カットフルーツとカップスープで蘇生を図れる。

 

ポートランドの観光

 ポートランドは狭い。ちょっと気合を入れれば端から端まで徒歩で移動できる。それでいて飽きがこない。不思議だ。

そんな狭い土地の中にインドア系もアウトドア系も楽しめる施設があるのは嬉しい。膝がガクガクになるけど。


  • Washinton Park

超広い森林公園。動物園や日本庭園を内包する。

マックスに乗ると、ちょうど動物園の前で到着する。そこからバスが通ってはいるが、ぜひ車道から離れたウォーキングルートでハイキングしてほしい。ぬかるみがあるのでスニーカー厳守ではあるものの、かなり気持ちが良い。だいたい動物園から日本庭園まで30分ほどの距離だった。

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群馬の実家近くにあった散歩道に似てて、親近感が湧く山道である。

 

  • Oregon zoo

ディズニーランドのような作りの、広大な面積を持つ動物園。

面白いのが、他の動物がアフリカエリア、北極エリアなどに分けられているにもかかわらず、ゾウだけはなぜか「ゾウエリア」として独立して仕分けられている。ゾウが優遇されがち。

ハダカネズミのような地味な動物がちょこちょこいるのがいい。好感もてる。

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これはチュロス的な食べもの「elephant ear」。子供がよく親にせびっているので並んで試しに買ってみた。ナンを油で揚げてバターを塗り、シナモンシュガーをかけた感じ。カロリーの味がした。

 

  • Portland Art Museum

まさにポートランドの中心地に位置する美術館。アジア圏とインディアンの文化財に強い。が、この美術館の本気は別館の近〜現代美術エリアだと思う。リチャード・プリンス、ダミアン・ハーストフランク・ステラなど、錚々たる人々の作品を一気に見ることができる。美へのアプローチを総復習する感覚。特別展も面白かった。

あとは、モネ、ルノアールピカソゴッホらの「え、これ本物?」というようなマイナー作品をチェックできたりする。鼻血でそう。

 

ポートランドのファッション、雑貨

東側と西側でショップのテイストが違うのがポートランドの面白いところ。例えば、東側に古着屋、ヴィンテージショップが集中しているのに対し、西側はハイブランド、あるいは金フォーク系のライフスタイルショップが軒を連ねている。アウトドアグッズの店が多いのは東側だった。
 
  • animal traffic
 
ヴィンテージと新品を半々で扱う店。状態の良い古着が多く、デザインも面白かったりする。楽しい。
なお頑丈でおしゃれなナップサックを買うならここをおすすめしたい。壁一面にカバンがぶら下がっているので選び放題である。

 
  • flutter
サイトを見れば分かる通り、超絶ガーリーなお店。下北沢とかにありそう。一点モノのワンピースを多く扱っている。

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↑ハンドメイドのワンピース。60ドルは安い。
雑貨が多いので、お土産選びにもちょうどいい。

 
  • Beam&Anchor
 
ポルケーノの先をどんどん下っていき、環状線をくぐったところにある。アクセスは面倒だが、行く価値があるセレクトショップポートランドとその周辺で製作された質の良いグッズを、元倉庫の広い店内にズラッと並べている。
長く使えて経年変化を楽しめるような雑貨が多い。
 
  • alder & co.
 HPはこちら
花屋と雑貨屋が併設されている。まさにキンフォーク的なライフスタイルを過ごしたいならここ。ファッション雑貨から食器、家具までなんでも揃う。

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↑たまにこんな感じの気まぐれを発生させるため注意が必要だが、こういうところが大好き。
そういえば、ポートランドは花屋が多い。

 

考えたこと

Little Birdでハンバーガーを食べていたお兄さんの話によると、最近はロサンゼルス・ニューヨークなどの大都市から移住する人が多いという。特にここ5年ほどで人の動きが盛んになったそうだ。ライフスタイル文化が面白くなったのもその頃からだという。

お兄さんはこんなことを言っていた。「僕の住んでいるエリアは家賃が4年間で2倍に高騰した。それに耐えられずに引っ越す人もなかにはいる。どんどん高いビルが建設されていくから景観も変化していくだろう。

ただ、感性の研ぎ澄まされた人があちこちからやって来るのは面白い。街全体の文化水準が高くなっていくのを感じているよ」

また「日本だとどんな場所が楽しいの?」と聞かれたので「文化の生まれる場所は相変わらず東京。でも神奈川や長野、石川のように都心から微妙に離れているところがだんだん面白くなってきてるかも」と答えると、 「ニューヨークもそうだけど、だんだん中心部よりも郊外で面白い文化が発生してくるようになったよね。世界全体で、よりアウトサイドに人が移っていく流れが生まれている気がする」と。だいたい同意。

 

たしかにポートランドは日本でいうところの鎌倉のようなエリアだとは思った。人がのんびりしていて、余暇を楽しむ余裕があり、文化への感度の高い人が集まっている。そこから生まれるモノも面白いし。すごく好きな街だ。

でも、街に緊張感が無いので、あまりにも長くいると焦るだろうなとも感じた。ライフスタイルは最先端かもしれないけど、新しいものがあるかと言われると、無い。

平和すぎて刺激が無い。刺激に疲れた大都市の人間にはちょうどいい場所なのかもしれないけど。少なくとも自分にとってはまだ必要のない環境なのかもしれない。

セカンドライフ以降に移り住むか。